スキルが身につかないと人生詰む
今回はブラックSES企業の見分け方です。未経験だとSESは有力な選択肢の一つになります。IT業界に入るには一番ハードルが低いからです。
しかし、SES業界に一定数いる悪徳企業に就職してしまうと、年数だけ増えてスキルが身に付かず、転職できない「詰みの状態」になります。
ブラックSESの仕組みを知れば、後悔しない選択ができるようになります。それではみていきましょう。
ブラックSESの特徴
ブラックSESを見分ける方法は次の6点です。
・チームで派遣する体制がない
・エンジニアの希望を聞く仕組みがない
・技術者による面接がない
・テスト案件を受ける
・未経験大歓迎を売りにしている
まず、ブラックSESを定義しておきましょう。ブラックSESは「技術力が伸びない企業」です。
働き方、年収、福利厚生は考慮していません。一番怖いのは技術力が身に付かないまま、何年も勤めた結果、市場価値のない人材になっていることです。
技術力さえつけば、自分の希望する年収や福利厚生の企業に転職できます。今の企業が気に入っていればそのまま過ごせばいいわけです。最初は何よりも技術力がつくかどうかを重視すべきです。
経営者がエンジニア出身ではない
経営者がエンジニア出身かは一番大事です。SESは人を派遣すれば対価が得られる仕組みなので、エンジニアの経験がなくても容易に起業できます。
エンジニア経験がない人が運営するとエンジニアを育てる意識が低くなります。自分に経験がないからとんな案件に参加すると、どのように成長するかがわからないからです。
その結果、エンジニアを現場に派遣して対価を得ることだけが目的になりがちです。
チームで派遣する体制がない
未経験エンジニアを一人で派遣するのはリスクが高いです。仕事ができないと取引先からの信用を失います。信用を失えば次から派遣できなくなるので、長期的にみていい選択とは言えません。
一人で派遣するのは、とりあえず派遣できればいいと考えている、または一人でもできるレベルの仕事しか任せられない可能性が高いです。
ベテランエンジニアと未経験エンジニアをセットで派遣して成長させている企業は優良である可能性が高いです。
エンジニアの希望を聞く仕組みがない
優良SESはエンジニアの意向や考えを聞く機会を定期的に持っています。エンジニアの成長を第一に考えているからです。
エンジニアの進みたい道と案件とのズレを最小化するよう努力しています。逆に意見が聞かれない場合は、企業都合の派遣になる可能性が高くなります。
技術者による面接がない
技術者が面接するのは、エンジニアとして採用する意志があるからです。エンジニアとして成長できるか確認しています。
技術者の面接がなく、経営者もエンジニア経験がない場合は、単なる労働者としてしか見られていない可能性が高いです。
テスト案件を受ける
エンジニアの成長を考えていればテスト案件は受けません。いくらテストをしても開発能力が身に付かないからです。
テスト案件を受けるのは、従業員を派遣して会社の利益を増やしたいから以外ありません。優良SESは、理由をつけてテスト案件に入れさせようとはしません。
テスト案件に入ってもエンジニアが成長しない、つまり長期的に見れば損失になるとわかっているからです。
未経験大歓迎を売りにしている
未経験大歓迎は危険な合図です。「絶対儲かるからやりませんか?」の投資詐欺と同じレベルです。普通の企業であれば、能力の高い人に来てもらいたいに決まっています。
そうしないのには、理由があります。SESは人を派遣すれば対価をもらえる性質があります。技術力のない未経験者を雇い、家電量販店やテスト案件に派遣して使い回すことで利益を上げているビジネスモデルだからです。
ビジネスモデルを理解すると未経験大歓迎の危険性がよくわかります
まとめ
最後にまとめましょう。ブラックSESを見分けるポイントは次の6点
・チームで派遣する体制がない
・エンジニアの希望を聞く仕組みがない
・技術者による面接がない
・テスト案件を受ける
・未経験大歓迎を売りにしている
どの項目も根本にあるのはエンジニアの成長を考えているかです。エンジニアのことを思っているふりをしてテスト案件に配属させるSESには注意です。100%時間を無駄にします。
未経験は最初の一歩のハードルが高いです。この記事が、その一歩を乗り越えるきっかけになると嬉しいです。
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